NYブルックリン発のインディバンド、ギースの新作『Getting Killed』が先月末に発売されたが、現時点で今年のベスト10に入る高評価を得ている。
https://geese.lnk.to/GettingKilled
各メディアのレビューを集約するサイトMetacriticでは、なんと現時点で5位!
https://www.metacritic.com/browse/albums/score/metascore/year/filtered?sort=desc&year_selected=2025
同様のサイトAlbum of the Yearでも8位と、両サイトでベスト10入りを果たしている。
https://www.albumoftheyear.org/ratings/6-highest-rated/2025/1#rank-8
彼らが今日、最新のMV “Au Pays du Cocaine” を公開。
さらにバンドは最近、テレビにも出演しパフォーマンスを披露している。
こちらは先に公開された“Taxes”
テレビ出演時のライブ映像では、モノクロからカラーに切り替わる瞬間があるが、
アルバム全体もまるで、全てが崩壊していく最中に、それでも光をつかみ取ろうとしたような作品だ。
メロディは断片的で、リズムは崩れかけ、唐突に平穏が訪れる。
混乱の中にこそ、煌めきがある。
キャメロン・ウィンターの歌詞は重く、狂気をはらみ、シニカルで混沌としている。
不安を抱えながらも、これまでになく怒りに満ちていて、
その怒りを異様なまでに覚醒した筆致で、鋭利に描き出している。
彼らの視点から見た2025年――不条理に満ちたこの時代を、生々しく記録した作品だと思う。
来年は初のコーチェラ出演も決定しているが、その前に待望の来日を果たす予定。
詳細はこちら。お見逃しなく! ちなみに、キャメロンは「日本語は3年しか勉強してない」と話していたけど、驚くほど流暢だ。
https://www.creativeman.co.jp/event/geese25/
最新号でギタリストのエミリーに話を訊いている。今作はLAでレコーディングされたそうで、なんと山火事の最中だったという。(もちろんスタジオは無事だったとのこと)
誌面に載せきれなかったエピソードをひとつ紹介したい。
最後の曲“Long Island City Here I Come”について、キャメロンが書いた歌詞についてエミリーに訊くのは少し躊躇われたが、あえて尋ねた。というのも、ロングアイランドシティというのは、「さあ行くぞ!」という目的地にしてはあまりに微妙な場所だからだ。
ーー最後の曲についてはどう感じていますか?興味深いのは、ロングアイランドシティを知らない人にはピンとこないかもしれないですが、ロングアイランドシティって普通は、「辿り着きたい場所」でもなければ、僕らの「目標」や「理想とする場所」ではないですよね。そういう意味で、非常にアイロニカルで、ちょっと混乱するようなメッセージでもあります。それでいてアルバムのラストを締めくくっているところがすごく面白いです。この曲についてはどう感じていますか?
「実は、数年前に『3D Country』をロングアイランドシティで録ったんだけど、そのときキャメロンが『実はロングアイランドシティってすごく好きなんだ』って話していたんだ。どういった文脈の中でそういう話になったのかは覚えてないんだけど。それがすごく変に思えて、私は大嫌いだったからね」
ーー(笑)。
「それで今では、その街についての曲までできている。ただ、彼がロングアイランドシティへの愛を告白しているという話に尽きる、というわけではないと思うんだ。むしろ、あの曲で投げ込まれる狂気じみたフレーズを“押し付ける”のに、ちょうどいい中立的な舞台として機能している気がする」
ーーなるほど。そうすると筋が通ってますよね。彼は「俺たちはどこに行くのか分からない」って歌ってるわけですから。
「あの曲を、だけど『自分だけがどこへ向かっているか知っている』と歌い出すところが気に入っているんだ。キャラクターの描写としてすごく効いていると思う」