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肩肘張らず力まずに、奇を衒わず。より心躍り、より深く沁みるほうへ。そんなマインドと制作風景が音の隙間からキラリと零れ落ちてくるような、10周年イヤーに放つ4thアルバム。ポップパンクやエモといったミュージシャンとしての原風景をしっかりと傍らに抱きながら、今見える景色を乗せていく音と言葉はひたすら瑞々しく、これまでで最も明るく開かれた印象を受ける人も多いのではないだろうか。先行配信された“Let It Burn”やファストな2ビートで迫る“Skippies”をはじめ、アグレッシブな音の中にも宿るあたたかみと懐の深さ、“世界が眠る日”“Shadow Boxing”とバラード調の楽曲で涙腺を直撃してくる、細美武士の真骨頂たるメロディと、どこを切り取っても死角なし。細美が“アンカー”で《このストーリーの終わりはまだ知らない》、スコット・マーフィーが“At the World’s End”で《世界の果てで/あとどこまで近づけるか確かめてみようよ》(対訳)と通底する意志を掲げるMONOEYESの足取りは、ますます盤石だ。(風間大洋)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年11月号より)
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