ザ・ブラック・キーズ「スポティファイのショーン・パーカーはクソ野郎」

ザ・ブラック・キーズ「スポティファイのショーン・パーカーはクソ野郎」 - 2011年作『エル・カミーノ』2011年作『エル・カミーノ』

現在精力的にツアー中のザ・ブラック・キーズだが、ドラムのパトリック・カーニーはストリーミング・サイト、スポティファイの取締役員でナップスターの創業者でもあるショーン・パーカーについて、アーティストの印税を「ちょろまかすクソ野郎だ」と語っている。

これはパーカーがテキサス州オースティンで開催された巨大見本市的音楽フェスティヴァル、サウス・バイ・サウスウェストの業界フォーラムなどで行った発言への反感を表したもので、ここでパーカーはスポティファイが向こう2年間のうちにアイチューンズ以上の売り上げを音楽業界のために稼ぎ出してみせると豪語していたという。これに対してパトリックはアメリカのラジオ局WGRDでこう噛み付いている。

「あいつはただのクソ野郎だから。あの野郎はアーティストから印税をちょろまかす手口を考えついてそれで20億ドル(約1660億円)懐にせしめてるわけで、とどのつまりはそういうことだよ。そんなやつのいうことは信用ならないよ」

パトリックはさらにこう続けている。「ストリーミング・サーヴィスっていう発想自体は、たとえば音楽版のネットフリックス(オンデマンド映像ストリーミング・サーヴィス)とかね、俺は必ずしも反対じゃないんだよ。ただ、ちゃんと購買しているユーザーの数がまともなビジネスといえる規模になるまでは、乗っかりたくはないっていうことなんだ」。

「別にダン(・オウアーバック)だって、俺だって、お金は儲けたいと思うからね。アーティストにとってちゃんと見返りのあるものだったら、俺たちもちゃんと関わらせてもらうよ。でも、正直言って、俺はショーン・パーカーがどんな形であっても成功するのがただ腹立たしいんだ。俺としてはもしスポティファイがみんなもお金を出して利用したがるようなものを作り出すことに成功したら、きっと同じようなものをアイチューンズも作り出すと思うんだよね。で、これまでもアイチューンズはアーティストに対して誠実であり続けたからね」

ショーン・パーカーは1999年にP2Pファイル共有サーヴィスであるナップスターを共同設立し爆発的な人気を誇ったが、音源を無料でやりとりするサーヴィスであったため、全米レコード産業協会(RIAA)などから訴訟を続々と起こされ、営業停止へと追い込まれ、ナップスターはその後は通常の音源販売やストリーミング・サーヴィスへと転じた。パーカーはその後もフェイスブックの初代CEOに就くなど活躍を続けたが、2010年にヨーロッパでストリーミング・サーヴィスを展開していたスポティファイに投資することで役員に就任し、ワーナーとユニバーサルとの提携契約を取り付けることにより、スポティファイのアメリカでのサーヴィス開始を用意した。

パーカーの発言はスポティファイの創業オーナー、ダニエル・エクの発言と呼応するもので、エクは現在スポティファイのユーザー約1000万人のうち、250万人がスポティファイのサーヴィスの購買ユーザーとなっていて、一人当たりの平均利用額120ドル(約9960円)はアイチューンズの一人当たりの利用額の倍に当たるとしていて、いずれスポティファイが山のような資金を音楽業界にもたらすはずだと豪語している。

しかし、U2のマネージャーのポール・マッギネスらはスポティファイにはアーティストから見て金銭的な見返りが少ないと疑問を投げかけていて、スポティファイがレーベル数社と資本提携もしているため事業の透明性にも欠けると指摘している。


(c) NME.COM / IPC Media 2012
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