ジェームス・マーフィー、現在は小説を執筆中

ジェームス・マーフィー、現在は小説を執筆中

昨年4月のライヴを最後にLCDサウンドシステムとしての活動に終止符を打ったジェームス・マーフィーは、現在小説を執筆していると明らかにしている。

『GQ』誌の取材に応えたジェームスは、自分の作品がしっかり判断されるように変名で作品を発表するつもりだと次のように語っている。

「ぼくは今、物書きに専念してるんだよね。小説をね。ぼくはいつだってなんかしらのものを制作してるんだけど、それがさらに公なものにしようと考えるだけのものになるかどうかはまた別な問題なんだよ。たとえば、曲だったらぼくは毎日書いてるんだよ。でも、それが公に送り出されるだけの作品になるのはごくまれなことなんだよ」

さらにジェームスはこう続けている。「それとぼくは小説とは違う分野で知られている人間だから、自分が書いたものがまだしっかり完成していない段階で刊行されてしまうことも考えられるというのを危惧してるんだよね。だから、しっかり吟味してもらうためにも原稿を変名で読んでもらうことになるかもしれないよ。編集っていうのは馬鹿にできないもんだからね」

LCDサウンドシステムは昨年4月2日にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行ったライヴを最後に解散しているが、この時の映像はドキュメンタリー作品『Shut Up And Play The Hits』としてまとめられていて、今年の1月にサンダンス映画祭で初公開され、3月にテキサス州オースティンで開催されたサウス・バイ・サウスウェスト・フェスティヴァルでも上映された。その後、ビースティ・ボーイズのアダム・ヤウクの映画製作会社オシロスコープ・ラボラトリーズがこの映画の配給権を獲得し、北アメリカでは今年の夏に一般公開される。また、LCDサウンドシステムのツイッターによれば、イギリスでは秋の公開を予定しているとか。

今回の『GQ』誌とのインタヴューでジェームスはさらにライヴでの極度のあがり症に悩まされたことも語っている。「あがり症はぼくには本当に深刻な問題だったんだ。ぼくはもともとパフォーマンスを伝えたいわけじゃないし。ぼくはただ曲を演奏しようとしているだけなんだよね。ぼくにとってのパフォーマンス的な側面というのは、音楽的なものと身体的なものだけで、演劇的な要素は一切関係なくて、そこがぼくの場合にはうまくいかないんだよね。たとえば、デヴィッド・ボウイとか大好きだし、まさに演劇的なパフォーマーのいい例だと思うけど、ぼくにはそういう資質はないんだな」。

さらに自分の歌詞と実際の自分との間にどれだけ繋がりを感じるかという問いには「ぼくとしては自分をニュース・キャスターのように感じてるんだ。魅力的なパーソナリティーっていうんじゃなくてね。ぼくにもう伝えるニュースがなくなったら、誰ももうぼくのことを聞きたがらないだろ?」と答えている。

(c) NME.COM / IPC Media 2012
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