「折れやすい心があったりで、それが作品にいい意味で出る時もあったし、悪いふうに出る時もあったし……うん。でも、まあ、楽しくしてりゃあいいかってここ最近は思っているので」
8月29日にリリースされるニューシングル『点描のしくみ』について、吉井和哉が語ったインタヴューが、7月30日発売の『ロッキング・オン・ジャパン』9月号に掲載されている。
この『点描のしくみ』は、『The Apples』と『After The Apples』に続き、吉井和哉がひとりで曲を作り楽器を演奏し作り上げた作品だ。インタヴューの中で、その試みは今までの自分にはないものを発見するためのものだったと吉井は語っている。しかしその一方で、そういった試行錯誤の時期は彼の中で終わりを迎えたという。吉井は独自の表現を用い、その真意を語っている。
「やっぱりなんか・・・・・・震災がきて。音楽にもう夢なんかないんじゃないかって思ったし。困るよねえ、90年代良かったよねえ、みたいな状況になってきちゃったんで、『まずい!』と思ってね。時代はもう変わったんだから。やっぱり僕はもうちょっと、詞にシフトしてくんじゃないかなって思うんです。だから演奏はもう、他のうまい人でどうぞっていう。『ああ、吉井さんが頑張ってひとりで演奏したやつね!』って買う時代はもう終わるんじゃないかっていうか(笑)」
そしてインタヴューの後半では、『点描のしくみ』を経過した、これからの吉井和哉の音楽についても話は及ぶ。今後のヴィジョンについて、待望のニューアルバムについて、吉井は現在の考えを赤裸々に語っている。
「全部出しちゃいたいです。ぜーんぶ出しちゃって、ありがとうツアーとかやって、ちょっと冬眠するみたいな(笑)。ほんっとに自分の中でリセットして、アルバム作りたいです。やっぱり歌いたいこと、表現したいことが満タンにならないとできないなあと思ってて。新しい心臓みたいなものを手にしたいんじゃないですかね」
ソロアーティスト・吉井和哉に訪れた一大転機の季節。その真実を本人が包み隠さず語った貴重なインタヴューだ。吉井和哉のこれからを占う上で、必読のテキストといえるだろう。