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    ザ・リプレイスメンツ、元メンバーの治療費のために再結成が実現

    ザ・リプレイスメンツ、元メンバーの治療費のために再結成が実現

    アメリカの伝説的なオルタナティヴ・バンド、ザ・リプレイスメンツが2006年以来となるレコーディングを行ったことを明らかにしている。

    リプレイスメンツは1991年に解散したが、これまで06年にキャリアを総括するベスト盤をリリースする際に再結成し、新録曲を2曲レコーディングしている。今回はカヴァーを収録した10インチ・アナログ盤のEPとしてのリリースで、活動後期にギターを務めていたスリム・ダンロップが2月に卒中で倒れたのを支援するための企画だと『ローリング・ストーン』誌が伝えている。

    今回の企画を進めたのは中核メンバーだったヴォーカルのポール・ウェスターバーグと現在はガンズ・アンド・ローゼズのギターとして活動しているトミー・スティンソンでミネアポリスのスタジオで4曲レコーディングを行ったという。2006年の再結成時にもドラムは叩かなかったオリジナル・ドラマーのクリス・マーズは今回の参加を拒んだそうで、ポールは「別に驚きはしなかったけど、がっかりしたね」と語っている。クリスの代わりはピート・アンダーソンが務め、またポールのソロ・バンドにいたケヴィン・ボウがギターに加わったという。

    収録曲はスリムの楽曲"Busted Up"、ブロードウェイ・ミュージカルや映画『ジプシー』からの"すべての薔薇が花開く"、ゴードン・ライトフットの"I’m Not Sayin’"、ハンク・ウィリアムズの"失われた道しるべ"というもので、「トミーと俺とでギターを担いでなにも話さないまま、そのままどかんとできたんだよ」とポールはレコーディングについて語っている。「俺たちにはまだ殺人的なロックができるんだな」

    スリムの病状は足がわずかに動く程度と重症だそうで、ただ見舞いに行って今回のEPをやろうかと思うと伝えたところ、スリムはポールに「おまえら一緒になって、なんか演れ」と囁いたそうで、それが今回のゴー・サインになったとか。

    今後のザ・リプレイスメンツ再結成についての可能性についてポールは次のように語っている。「可能性はあるよ。トミーと先週一緒にやってて、『これだったら、こういうレコードをもう1枚作った方がいいな』って思ったくらいだからね。だから、2年前よりはやる気になったっていうことかな」

    なお、今回のEPは限定250枚がプレスされ、オークションに出品される予定。
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