ザ・コーラルのイアン・スケリー、無期限活動休止の原因を説明

ザ・コーラルのイアン・スケリー、無期限活動休止の原因を説明

ザ・コーラルのイアン・スケリーはバンドがザ・ストーン・ローゼズ、レディオヘッド、ミューズらを手がけてきたプロデューサーのジョン・レッキーと新作の制作にとりかかったものの、作業が半分過ぎた程度でいったん制作を見送り、無期限の活動休止に入った理由を明らかにしている。

バンドは7枚目のアルバムとなる新作のレコーディングを半分ほど済ませた時点でセッションをいったん取りやめ、それぞれに別なプロジェクトに乗り出すことになったとイアンは『NME』に語っている。

「ジョン・レッキーとアルバム半分くらいはレコーディングしたんだけど、ちょっとそこから離れる必要が出てきたんだよ。ぼくたちは13歳くらいからずっと一緒に、ほとんど毎日というくらい顔を突き合わせてやってきてるし、今回の作品も本当にいい音にはなってたんだけど、最後の方ではちょっと勢いがなくなってきてたんだよね」

「全員がそれぞれに別なことをやってみたい気分になってたから、それをやることにしたんだよ。ただ、それぞれのソロ・アルバムに他のメンバーも全員参加してるから、みんなの顔を見たくなくなったとか、そういうことじゃなくて、バンドのプレッシャーと名前から離れたくなったっていうことなんだよ。ぼくたちは、ひょっとしたら存在さえしていないような期待に応えようとしているのかもしれないからね。それと"ドリーミング・オブ・ユー"を演奏することから少し離れていられるかなっていうさ」

2010年の『バタフライ・ハウス』の次回作となる新作について作業再開の見込みはあるのかという問いにイアンは「わかんないな。やっぱりそれだけのニーズがまずは必要ってことかな。みんながそれだけ望んでくれなければ作れないってことだよね。とりあえず、今はちょっとお休みっていうことだよ。来月で気が変わるかもしれないし、5年先まで休みは続くかもしれないよね」

なお、イアンは自身のソロ・デビュー作となる『Cut From A Star』を昨年末にリリースしているが、アルバムの内容は薬物や熱にうなされて目にするような幻覚をテーマにした作品になっている。作品の構想についてイアンは次のように説明している。

「もう何年も前から温めてきたテーマなんだよ。すごい若いうちから考えてたことで、友達みんなといつもアシッドをキメてたんだけど、みんなで同じ幻覚を見てたんだよね。これってすごく稀なことだと思うんだけど」

アルバムでイアンは様々な楽器を担当しつつ、ザ・コーラルのほかのメンバーもレコーディングに参加している。

「リハーサルが終わるととりあえず目の前にいる誰かを捕まえてはキーボードやらなにやらパートをやってもらったりしてたんだよ。バンドっていうのはメンバー間のやりとりがあるから最高だと思うんだけど、その一方でみんなの役割も決まってるから妥協でもあるんだよね。なんか家族みたいなもので、みんなの持ち場が決まってるんだよ。でも、ぼくのソロだったらそんなことにこだわらなくてもいいし、自分のクリエイティヴィティをただ発散すればいいだけの話なんだよ」

なお、イアンは自身のソロ以外にも、ヴォーカルで兄のジェイムス・スケリーのソロ・アルバムの共同プロデュースも手がけているが、今後の活動に次のように語っている。

「ザ・コーラルを観たいという人がいるんだったら、みんなぼくのライヴに来なきゃならないはずだよ。メンバーみんな参加してるから」

(c) NME.COM / IPC Media 2012
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