デイヴ・グロール、映画『Sound City』出演陣を率いたスーパーバンドでライヴを決行

デイヴ・グロール、映画『Sound City』出演陣を率いたスーパーバンドでライヴを決行

ロサンジェルスのサウンド・シティ・スタジオについてのドキュメンタリー映画『サウンド・シティ-リアル・トゥ・リール』とそのサウンドトラックを制作したデイヴ・グロールが、アルバム参加者からなるスーパーバンドを率いたライヴを1月18日に行った。

ライヴは映画がプレミエ上映されたサンダンス映画祭で行われて、アーティスト17人が参加する3時間に及ぶパフォーマンスになった。この日参加した顔触れにはレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのブラッド・ウィルク、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジらとのコラボレーションで有名なアラン・ヨハネス、ニルヴァーナのクリス・ノヴォゼリック、マスターズ・オブ・リアリティのクリス・ゴス、フィアーのリー・ヴィング、チープ・トリックのリック・ニールセン、スリップ・ノットのコリィ・テイラー、リック・スプリングフィールド、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル(CCR)のジョン・フォガティ、そしてフリートウッド・マックのスティーヴィ・ニックスらが参加したと『ローリング・ストーン』誌が伝えている。

ステージはフー・ファイターズがバック・バンドを務めつつ、様々なゲスト・ミュージシャンらによるミニ・セットがいくつも披露されるという構成になった。こうしたパフォーマンスを通してサウンド・シティで制作された作品を紹介するというのがライヴの主旨で、デイヴは12歳の時に初めてフィアーを聴いた時に「ミュージシャンになりたいと気づいた」とリー・ヴィングを紹介し、あるいは16歳の頃酔っ払いながらチープ・トリックの"サレンダー"を聴いた思い出などをライヴ中に語りながら参加アーティストと楽曲を紹介していった。

参加したミュージシャンはそれぞれにサウンド・シティで作品を制作したことのあるアーティストで、最高で7曲まで持ち歌を披露することになり、さらには今回のサントラ用にレコーディングした新曲も披露した。

リック・スプリングフィールドは"エヴリシング・フォー・ユー"、"ジェシーズ・ガール"、それとデイヴとの新曲"The Man That Never Was"を披露し、ジョー・フォガティは"バイヨー・カントリー"、"バッド・ムーン・ライジング"、"プラウド・メアリー"、"フォーチュネイト・サン"などのCCRの名ナンバーを演奏した。スティーヴィ・ニックスもフリートウッド・マックの"ランドスライド"や、スティーヴィがデイヴと書いた新曲で歌詞は薬物で命を落とした、自分が名付け親となった青年について歌った"You Can’t Fix This"を披露した。なお、バック・バンドを務めたフー・ファイターズは今回のライヴのために10日間のリハーサルで50曲の演奏を覚えたとか。

映画『サウンド・シティ-リアル・トゥ・リール』はフリートウッド・マックの『噂』やニルヴァーナの『ネヴァーマインド』など数々のロックの名盤を生みだした舞台としてのロサンジェルスのサウンド・シティ・スタジオを扱った内容となっていて、映画のプレミア上映の舞台挨拶でデイヴは次のように語っている。

「アーティスティックな意味では、自分がこれまで制作してきたどのアルバム、これまで参加してきたどのバンドも含めて、今度の作品がこれまでやってきた中で最も重要なことだと思います。俺が音楽の虜になったように、次の世代のキッズを触発したいというのが俺の目的なんです」

なお、デイヴはデジタル化によって誰にも写真や映像編集、作曲が可能になったことについて触れ、最終的には「俺自身が映画監督になっちゃってるんだからね。衝撃だよ」と語っている。今後、また映画を撮るつもりがあるのかという問いには次のように答えている。

「そもそもフー・ファイターズだって、俺の趣味として始めたバンドだったからね。それが20年前のことだったんだ」
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