ジョン・ライドン、サッチャー元首相逝去への祝賀ムードに物申す

ジョン・ライドン、サッチャー元首相逝去への祝賀ムードに物申す

現在ツアー中のパブリック・イメージ・リミテッドのジョン・ライドンは4月8日に他界したマーガレット・サッチャー元イギリス首相の死を一部で祝賀する動きがあることに対して苦言を呈している。

先頃、オーストラリアのテレビのトーク番組で女性キャスターに食いかかってその時の発言のせいで性差別的だと批判を浴びているジョンだが、4月10日にブリスベイン空港で『デイリー・メイル』紙の取材に答え、サッチャー元首相の死を少しも喜んではいないと次のように語っている。

「追悼パーティーの類についてはどうかと思うね。サッチャーの政策はひどいものだったし、俺が若かった頃、そして同じようにあの時代をなんとかして生き抜こうとしていたみんなにとっていろんな大問題とはなっいたのは確かだよ。でも、だからといってみんながいうように俺がサッチャーの墓で踊るってことにはならないんだよ。俺はそういう人間じゃないんだ」

「俺はサッチャーの人生を通してサッチャーの敵であり続けたけど、彼女の死においても敵となるつもりはないよ。俺は卑怯者じゃないんだ。俺の人生はそのすべてが、社会的な意味では特にマギー時代と切っても切り離せないんだよ。マーガレット・サッチャーとどう向き合うかってことは元セックス・ピストルズとしては大きな命題だったよ。でも、それなりに頑張ったとはいえるんじゃないかな」

ただ、そうはいっても4月17日に行われるサッチャー首相の葬儀をテレビで観るよりかはやりたいことはほかにあるとジョンは語っている。なお、自身の葬儀についてジョンは「自分の遺体がそのまんま引き回しの刑になるんじゃないか」と予想している。

なお、イギリスではサッチャー元首相の死をきっかけに1939年の映画『オズの魔法使い』に使われた挿入歌“鐘を鳴らせ! 悪い魔女は死んだ”がセールスを伸ばして話題を呼んでいるが、イギリスのチャートをまとめているオフィシャル・チャーツ・カンパニーの調べでは現在暫定でチャートの4位につけているという。

(c) NME.COM / IPC Media 2012
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