新作『ランダム・アクセス・メモリーズ』を5月22日にリリースしたダフト・パンクだが、先頃、ロスアンジェルスのラジオ局、KROQのDJであるストライカーの番組に出演し、様々な質問に答えたという。

例えば、『スター・ウォーズ』シリーズの制作再開については、エピソードⅦについてのJ・J・エイブラムス監督起用についてトーマ・バンガルテルは次のように語っている。
「J・J・エイブラムスの作品はすごいファンだからね。僕は数年前に会ったことがあるんだけど、すごくいい人だったよ。フォースを活かしていくには最適な人物だね」

また、アメリカのテレビ・ドラマも好きで『デクスター 警察官は殺人鬼』は数話ほど観たばかりで、『ブレイキング・バッド』はハマりつつあり、『マッド・メン』は大好きだとか。

あるいは新作の"タッチ"などでコラボレーションしたポール・ウィリアムズにハマった経緯などは次のようにトーマが説明している。
「『トランザム7000』（ポールは俳優として出演）ももちろん観たけど、ポール・ウィリアムズの音楽について本当に知ったのは『マペットの夢みるハリウッド』での“Rainbow Connection”でだったんだよ。それと子供の頃にフランスで観た『ファントム・オブ・パラダイス』（ポールは音楽と主演を兼ねている）だったね。これは奇天烈なロック・オペラで、ポールが『ファウスト』をベースに考えついて、構想を練って音楽も書いた作品だったんだ」

また、MGMTについてトーマは次のように語っている。
「ここ、6～8年で僕たちが一番刺激を受けているのはバンドとしてのMGMTなんだ。連中の音楽には本当に感銘を受けるよ」

さらにトーマはポール・マッカートニーが自分たちの新作を気に入ってくれていると人づてに聞いて喜んでいるとか。その一方でギ=マニュエル・ド・オメン=クリストはブライアン・ウィルソンについて次のように語っている。
「一度スタジオの駐車場にブライアンの車が停められてあって、それを2分間じっと見つめたことがあるんだ。ちょっと実際に会うのは無理かなと思ってね。そのまま気絶しそうで。また、別の時に同じ駐車場でミック・ジャガーが車から降りていくのを観たことがあるんだ。でも、後ろ姿しか見られなかったんだよね。ゲット・ラッキーとはいかなかったよ」

さらにジュリアン・カサブランカスとのコラボレーション曲"インスタント・クラッシュ"については次のようにトーマは語っている。
「この曲はいくつかのアイディアがハイブリッドになっている曲で、僕たちがやったこともなければ、ジュリアンが経験したことのない、そういうものでなければならなかったんだ。お互いに楽にやれるゾーンから足を踏み出してみるということが3人全員でやりたかったことなんだよ」

また、先頃伝えられたニューヨークでの撮影は噂とは違ってヴィデオの撮影ではなかったとトーマは明かしている。
「（あれは）ヴィデオ撮りじゃなかったんだけど、何のためにやっていたのかはまだ言えないんだ。まだ、極秘事項なんだよ。でも、楽しかったよ。ボートを漕いだり、42番街を歩き回ったり」

なお、最近、ザ・ノックス経由でニューヨーク滞在時の生身の顔が映った写真がネットに流出してしまったことについては次のようにトーマは語っている。
「まあ、大変だけど、課題も多くなってきて、それはそれで楽しいよ。なんかゲームみたいになってくるんだよ。僕たちが匿名性を大切にするのは、これもまたひとつの主張だからなんだ。それと僕たちの生き方の問題でもあるし、僕たちは本当にパブリック・イメージとプライヴェートな生活をきっちり分けたいからね。それと同時に僕たちが少しずつ、作品ごとに築き上げてきたプロジェクト全体を面白く、また神秘的に演出してくれる要素にもなっているわけだよね。そうやってロボットたちを進化させて、この旅路に連れ回してきたわけだけど。どんどんハードルが上がってくるけど、今のところ、うまくやってきたんじゃないのかな」