NINのトレント・レズナー、薬物依存時にデヴィッド・ボウイの指導を仰いだと語る

NINのトレント・レズナー、薬物依存時にデヴィッド・ボウイの指導を仰いだと語る

9月4日に新作『ヘジテイション・マークス』のリリースを控えているナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーはかつて薬物依存症を克服するため、デヴィッド・ボウイの助言を請うたことを明らかにしている。

今では薬物を断ち、二人の息子の父親ともなっているトレントだが、1994年のアルバム『ダウンワード・スパイラル』のツアーを行った際に自己破滅的な最も危ない時期を潜ったと認めていて、新作もその時期について振り返ったものになっているという。『ザ・ガーディアン』紙との取材でトレントは次のように語っている。

「『ダウンワード・スパイラル』では俺自身の中に底なしなまでに怒りと嘆きが溢れているように思えて、なんとかこれの表現を試みないと自分が爆発しそうな気がしてたんだよ。俺としては自分の音楽にすべてをぶち込んで、オーディエンスの前に立って自分のはらわたからの叫びを絶叫してみせれば解消するもんだと思ってたんだけど、やがてそれじゃ足りなくなってきて、他のものに、つまり、薬や酒に溺れることになったんだよ」

「それで思い出すんだけど、中毒に苦しんでいた頃ちょうど一緒にツアーをしていたのがデヴィッド・ボウイで、デヴィッドは依存症を克服して幸せな結婚生活を送っている人物だったわけだからね。俺はちょうど依存症のピークを迎えていて、デヴィッドは俺にとって指導者、兄、そして友人というような意味合いを帯びていくことになって、デヴィッドもまたぼくにシャーマニズム的なアドヴァイスをくれたりしたんだよね」

さらにトレントは新作『ヘジテイション・マークス』が自身の回復と自覚を綴った内容の作品となっていることを次のように語っている。
「ああいう気分にはもうならなくなってよかったと思ってるよ。回復する過程でそうせざるをえなくなったわけだけど、いろいろ自覚したところがあるんだよね。ある種間違った配線を俺は自身に抱えていて、俺の脳内の化学物質の構成もやや鬱になりやすいものになっているんだとね。今度のレコードはそうしたことを知って辿りついた向こう側について綴ったものなんだよ。絶望や孤独、怒りや孤立、不適応などといった要素は今も俺の表現の要素でもあるけど、でも、そうした感情を今の俺にとってもっとふさわしい形でも表現できるんじゃないかと思うんだ。そうした場合、怒りはもっと静かなものになってくるんだよ」

(c) NME.COM / IPC Media 2013
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