アルコール飲料「ZIMA」が開発した楽器を演奏するパーティー・ロボットバンド「Z-MACHINES」に、スクエアプッシャーが楽曲“SAD ROBOT GOES FUNNY”を提供し、その演奏動画が公開された。
「Z-MACHINES」は、2本のギターを駆使する驚速ロボットギタリスト、22個のドラムを奏でる未来型ロボットドラマー、未来の生物を夢想するロボットキーボーディストという3台のロボットによって構成されるパーティー・ロボットバンドで、「“今回の試みはエモーショナルなマシーンミュージック”という新しい領域を開拓するものである」というコメントをスクエアプッシャーは寄せている。
また今回公開された動画の制作を、「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル」でPerfumeとのコラボレーションも行った真鍋大度が手がけている。
「Squarepusher × Z-MACHINES」の動画はこちらから。
スクエアプッシャーの「SAD ROBOTGOES FUNNY」についてのQ&Aは以下の通り。
Q. Z-MACHINESから楽曲制作のオファーについて初めて聞いたとき、どのような曲のイメージをまず思い浮かべましたか?
A. エンターテインメントのための機械にしか見られず、他の側面については世間から無視されていることを憂いてるロボットたちの姿がまずアイデアとして浮かびました。その悲壮感が彼らの音楽からにじみ出ているのですが、それが観客の心を強く動かし、なぜか人気の理由となってしまいます。でも観客が帰ってからは自分たちだけの音楽を演奏する。エンターテインメントの世界に入る前の若かりし日、おかしな動きでふざけていたことを思い出しながら、遊び心いっぱいに楽しそうに演奏するのです。だから曲の最初のセクションは観客に向けた哀愁漂う内容で、第2セクションは観客が帰った後のロボットたちが楽しんでいる様子、最後の第3セクションは観客が戻って再び悲しい感じの曲調になる、というふうに仕上がりました。
Q. なぜこのプロジェクトに参加されようと思ったのですか?
A. 感情に訴えるようなパワフルな音楽は人の手で直接作られなければいけないという認識が当然のように受け入れられていますが、私はそう思いません。むしろマシーンで音楽を作るというアイデアに魅力を感じました。前提を覆せることが楽しいです。また、このプロジェクトはこのことについてもっと追究するには素晴らしいと思います。
Q. 実際にこのプロジェクトに参加されたときのご感想をお聞かせください。
A. 技術的な情報を手に入れるとすぐ作業に夢中になりました。3日ほどで曲が完成したと思います。
Q. 作品についての想いをお聞かせください。
A. 音楽を演奏するロボットが秘める多くのポテンシャルを追求した曲だと思います。ポリフォニーの可能性を自由に追求するためにギターサウンドをクリーンなまま(ディストーション無し)にしました。曲中のギターエレメントの大部分は4人のギタリストが演奏しているように作曲しましたが、実際の演奏には2本のギターしか使われていません。この曲にとどまらず、ロボットが奏でる可能性について他にもたくさん冒険したくなりました。
Q. Z-MACHINESとその演奏テクニックについてどう思われますか?
A. 感心するレベルです。特にギターロボットの演奏が好きです。