ビースティ・ボーイズ、1987年の楽曲"ガールズ"をCMで使用され逆に訴訟を起こされる

ビースティ・ボーイズ、1987年の楽曲"ガールズ"をCMで使用され逆に訴訟を起こされる

ビースティ・ボーイズとリック・ルービンは、ファースト『ライセンスド・トゥ・イル』に収録されている“ガールズ”を元ネタに使ったテレビCMを制作した玩具メーカーから、著作権侵害は冒していないと先制攻撃の訴訟を起こされているという。

元々、女子をバカにした内容になっているとして性差別的だともいわれてきた“ガールズ”だが、このテレビCMでは“ガールズ”のトラックをほぼそのまま流用し、女児3人が登場しては女の子の好きなものは決めつけないでと訴える内容のものになっていて、ここにきてネットでも話題になっていた。

メーカーは「次世代の女性エンジニアを育てるべく」商品開発に挑んでいると掲げているゴールディブロックス社で、すでにビースティ・ボーイズ側からこのCMが「著作権を侵害していて、公平な音源使用になっていない」とクレームをつけられていたという。また、ビースティ・ボーイズの知的財産を許可なく使用することは「大問題であって、大きな影響をはらんでいる」と指摘されていたところ、機を先んじて著作権侵害には当たらないと訴える訴訟を11月22日に起こしたという。なお、訴えを起こされているのはビースティ・ボーイズ、プロデューサーのリック・ルービン、レーベルのアイランド・デフ・ジャム・ミュージック、楽曲の著作権を管理しているソニー・ミュージック・パブリッシングとユニバーサル・ミュージック・パブリッシングとなっている。

ゴールディブロック側は、このCMは元々ビースティ・ボーイズの“ガールズ”のパロディとして製作することが目的になっていたので、ビースティーズの音源や楽曲の流用は公平な使用に当たると主張していて、さらに性差によるステレオタイプの押しつけをよしとしない内容の歌詞も盛り込まれていて、科学やテクノロジー、工学や数学などを知るきっかけとなるようなものに女子も積極的に関わることを促すものになっていると訴えている。また、このCMがインターネットやメディアの間でもすでに話題になっていて、世間的にはオリジナルの“ガールズ”のパロディや批評的作品となっていると広く認知されているので、著作権侵害には当たらないとゴールディブロック側は主張している。

今後法廷では、「使用の目的と制作、オリジナル作品の性格、実際に使われた部分の量とその重要性、その使用がマーケットに与える影響」の4つの観点からゴールディブロック社の言い分を吟味することになると『ザ・ハリウッド・リポーター』誌が伝えている。

ゴールディブロック社による"ガールズ"の「パロディCM」はこちらから。
公式SNSアカウントをフォローする

最新ブログ

フォローする