アイアン・メイデン、近年の成功は違法DLの多かった南米を重点的にツアーした結果か

アイアン・メイデン、近年の成功は違法DLの多かった南米を重点的にツアーした結果か

ソーシャル・ネットワークでどのような話題がトレンドになっているかということからストリーミングやビット・トレントなどのダウンロードの流れなど、インターネットで行われているあらゆる音楽関連活動をモニタリングし、解析している企業がここ数年のアイアン・メイデンの成功の要因を解説している。

ミュージックメトリックというこの調査会社の代表グレゴリー・ミードは、重要なデータの流れを読むことがビジネス判断には重要だと訴えていて、ユーザーの行動が読めれば、アーティストは自分のファンベースから最大限のメリットを引き出すことができると語っている。

アイアン・メイデンの場合、ここ数年、南米で違法ダウンロードが行われていることを示す大きなデータの流れがあることが指摘されていたという。さらに南米各国がバンドの公式ツイッターの多くのフォロワーを担っているというデータも明らかになり、また、アイアン・メイデンのビット・トレント・ファイルのダウンロード率はブラジルが最も高いことも判明した。

そこでバンドが打った手は、違法ダウンロードの防止を訴えるよりは、この地域を重点的にツアーすることで、00年代後半からバンドは特に南米ツアーに力を入れてきたという。その模様は映像作品『フライト666』や『ファイナル・フロンティア・ライヴ』でも捉えられている通りで、興行的にも大成功を生むことになったとミードは説明している。さらに南米へのツアーを積極的に重ねたことで、南米から音源やグッズを購入するオンライン・ユーザーも爆発的な増加を見せ、現在、アイアン・メイデンの各事業を統括するアイアン・メイデンLLPはイギリスを牽引する企業1000社の1社としてロンドン株式市場から選定されることになっている。

「アイアン・メイデンはファイル共有を行っていたユーザー層を購買ユーザーとなるファン層へと変えていくのに成功したんですよ」と解説するミードは、CD販売が減少していく現在、ツアーとTシャツなどのグッズ販売の重要性について語っている。

「ファンと直接対面すればその何パーセントかを購買層に変えることは可能なのです。様々なバンドが今ではビット・トレントを合法にコンテンツ共有に使っていることなどからも、それは明らかです」
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