晴れ! そして、ゴーイング・アンダー・グラウンドの晴れ舞台! レイク・ステージ 12:10 8/1 14:00 UP |
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前年に引き続いて2度目の登場となるゴーイング・アンダー・グラウンド。メンバーがステージに登場すると、メンバーはみんな揃いのTシャツを着ていて、そこには「ウィー・ブリング・ザ・サン・アウト、ウィー・シャット・ザ・レイン・アウト」と書いてある。ゴーイング・アンダー・グラウンド、やるじゃん。だって本当にそうなのだ。パラついていた雨をさっと吹き飛ばして、晴れ空(でもちょっと雲も残ってる晴れ空)と汗ばむほどの熱気を持って登場してきたゴーイング・アンダー・グラウンド。“センチメント・エキスプレス”からスタート。いきなり最高だ。とてもヴォーカル松本の声も、詞も、ギターのラウドな音も、キーボードの音もキラキラとしている。でも、100パーセントすべてが輝いているわけじゃなく、どこかに憂鬱や逡巡が混ざりこんでいて、そこがとても切ない。そんな音、そんな佇まいのメンバーたち、そしてそんな天気。今、すべてを彼らは味方につけてステージに立っている、それを証明する素晴らしい瞬間だった。 しかし、そんな神がかり的な瞬間を描き出しながらも、とぼけた味わいを脱力感とともに醸し出してくれるのもまた彼らの魅力だ。ヴォーカル松本のMC。「今日は晴れ舞台ってことで――妹に髪を切ってもらいました」。観客から笑いが起こる。松本も照れ笑い。「そしたら、何だか街に詳しい山田五郎さんみたいになってしまいました」。確かにそうかもしれないと、観客からはもっと大きな笑いが起こる。そして松本ももっと照れ笑い。また、今はレコーディング中とのことなので、新曲も披露するとのこと。これには、お客さんからは笑い声ではなく歓声。 “ハートビート”、そして“ショート・バケイション”と続けて披露されたこの2曲は、ゴーイング・アンダー・グラウンドが、また違った魅力を持っていることを如実に伝える曲として響く。“ハートビート”は松本素生のヴォーカリゼイションで勝負するのではなく、メンバーのハーモニーを重視して前面に押し出した曲。そして“ショート・バケイション”は、ギター中澤がメインヴォーカルを取る曲で、少年性をバリバリに帯びた、まるでボーイソプラノのようなヴォーカルがとても耳を惹いた。 終盤のMCで、松本は「ロッキング・オンJAPANにはまだ何も言われてないですけど、また(RIJFに)出ます(笑)」と嬉しいことを言ってくれた。そして最後の曲は“タッシ”。曲の途中で松本はびっくりすることを言いだした。「今日だけなんですけど、ステージに上がって一緒に歌ってくれる人」。松本は「歌なんてうまくなくてもいいんです!」と言ってお客さんを勇気づけながら、思いきって立候補するお客さんを次々と指名してステージに上げていく。その数は20名以上になっただろうか。メンバー、そしてステージ上のお客さん、そして会場の観客によるサビの大合唱は、本当に感動的だった。この光景は、今年のロック・イン・ジャパンの名場面のひとつになるだろうと思う。(柳憲一郎) |
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バンドがあたたかければお客さんもあったかい。いい雰囲気! |
GOING UNDER GROUND のROCK IN JAPAN FES.クイックレポートアーカイブ