そして、そのアルバムを引っ提げた今回のツアーもまたひたすらユニゾンがユニゾンであることに磨きをかけたものになっていた。
この3人にしか演奏不可能であることを極めた楽曲を、ライブならではの表現でさらに高度な演奏を極めているので、ステージ上はもはや「極み」の「極み」。
でもバカテクバンドにありがちな「暑苦しさ」とも、逆にバカテクバンドにありがちな「涼しげ感」とも無縁で、そこには3人の「潔さ」だけがあって、そこがロックバンドとしてめちゃくちゃカッコ良かった。
このユニゾンの「潔さ」はどこから来るのか。
それは他の誰にもできない「極み」の「極み」を描いているという強力な自負と、自分たちにはこれしかできないという「背水の陣」感が合体しているということなのだと思う。
ファンにとっては言わずもがななことかもしれないが、彼らにとって縁の深い中野で、かなりリラックスしたぶっちゃけモードでステージに立っている3人を見ながら改めて思った。(古河)