忘れらんねえよと『何者』の共鳴について




忘れらんねえよの新曲”俺よ届け“のMV。
映画『何者』では、菅田将暉演じる光太郎が自身のバンド・OVERMUSICで歌う曲だ。


君の前でカッコいいやつではいられないけど、何があっても君のことが好きだ――という内容の歌詞は、
ものすごくいつもの忘れらんねえよで、柴田隆浩という人で、情けないけど全力なのがめちゃくちゃ愛しいんだけど・・・
おもしろいのは、『何者』という映画の中で光太郎がこれを歌うとなると、また違ったかたちでこの曲の輪郭が見えてくること。
天真爛漫で自由奔放で、好きだった女の子のこともいつの間にか持ってっちゃってて、就活もなかなか始めないで、ギリギリまでサークルでバンドをやっている光太郎。
それなのに、あれよあれよという間に内定に近づいていく光太郎。
そんな彼が歌うこの曲は、自分をできるだけ良く見せないと、と常に考えながら就活を続ける主人公・拓人(佐藤健)にとって、きっと「聴いてて悔しい歌」として届くんじゃないかと思うのだ。
その「悔しさ」というのはこの『何者』という映画においてすごく大事な感情で、柴田がどこまで意識して書いたかはわからないけど、OVERMUSICの曲はこの曲じゃないとだめだっただろうなと結構本気で思ったりする。


ちなみにOVERMUSICは、ギターボーカル/菅田将暉、ドラム/タイヘイ(カラスは真っ白)、ベース/オチ・ザ・ファンク(カラスは真っ白)の3人。他にもLAMP IN TERRENやRhythmic Toy Worldが劇中歌を提供していたりして、なにげにかなりのジャパネク映画でもあったりするので、そういう意味でも要チェックです。(安田)
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