『この世界の片隅に』を、今すぐに、どうしても観に行くべき理由を言います

『この世界の片隅に』を、今すぐに、どうしても観に行くべき理由を言います
東京で上映中のテアトル新宿という映画館が、ここ10年で最高の週間興行収入を記録したそうです。映画『この世界の片隅に』が、そのすごさが、やっぱり届くべき人に届いたのだなあという感慨で、今これを書いていても鼻の奥がつんとします。


CUTでは、10月19日に発売された11月号で、片渕須直監督とのんさんの対談を掲載しました。その時の取材の様子は、このブログでも書きました。


http://ro69.jp/blog/cut/150042



この時のブログは、のんという女優の改名後初作品だ!という興奮がぐっと全面に出てますが、ふたりが対談で語り合っていたのは、『この世界の片隅に』という作品の奥深さや稀有さでもありました。「一生に一度、出会えるか出会えないかの作品」と思ったというのんと、彼女のピュアネスが主人公「すず」と出会うことでスクリーンの中に奇跡が起こることを直感していた片渕監督。いつまでもこの作品のことを語り合っていたいというような、実に温かい取材だったのです。


そして『この世界の片隅に』には、日本でも世界でも、平穏無事な日々が突然崩されてしまう恐怖と危機感がいつの間にか蔓延した今だからこそ、抱き締めたくなるような美しい「日常」が描かれています。また、アニメーションとしても非常に挑戦的な演出があります。できればなるべく早く、映画館で体験してほしい傑作です。


ちなみに自分は試写で観たのですが、最近とみに涙腺が緩みまくっているのを差し引いても、顔がべちゃべちゃですぐに試写室を出られませんでした(笑)。(松村)
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