12月21日に発売される水樹奈々の最新アルバム『NEOGENE CREATION』。その核心を語るロングインタビューが、12月19日に発売されるCUT1月号に掲載されます。
なので、取材時にいち早く聴かせてもらったアルバムの全体像のインパクトをぜひ、先にこのブログで書いておきます。
このアルバムは徹頭徹尾、「攻め」のアルバムです。もちろん、水樹奈々に「攻め」ていない作品など1枚もない、という言い方はできます。それは真実です。
しかし、今回の攻め方は、楽曲の装飾をギリギリまで削ぎ落とし、これ以上は絶対に減らせないぞというところまで音数やビートを吟味していくという、これまでになかったものです。
今年の東京ドームライブ2日間で過去のキャリアを堂々と総括してみせた彼女は、どうしてもそこに進みたかった。いや、そこに進むべきだと思った。そこにこそ、新しい水樹奈々がいると思ったから。
その結果、このアルバムには恐るべき現象が生まれたのです。それは、シンプルを目指すほど、結果的に歌も曲もパンチ力が上がってしまうという矛盾のようなことです。
水樹奈々がこれまで体現してきたシンフォニック・ロックの数々は、彼女の歌が持つ超弩級のエネルギーを受け止め、増幅する唯一無二の装置として機能してきたと僕は思っています。そして、そこからさらに羽ばたくために、何をすべきなのか。ある意味とても難問なチャレンジに、彼女はこのアルバムでひとつの答えを見出したのです。
そして、それを本能的に、同時に非常に客観的に感じ取って、彼女を支えるチームやコンポーザーたちと徹底的に自らクリエイションしていく……そこが水樹奈々の本当のすごさです。
インタビューでは、雨の中で伝説を生んだ甲子園球場ライブの話、そしてつい先日明らかにされた出雲大社でのライブのこともばっちり語ってくれています。お楽しみに!(松村)