今週の『カルテット』の余韻(第7話)

1年間、脱ぎ捨てたままの靴下と共に時間を止めていた真紀(松たか子)と幹夫(宮藤官九郎)の夫婦の物語が急展開していく中、すずめ(満島ひかり)は縛られていて、家森(高橋一生)は雪山をさまよっていて、別府(松田龍平)に至っては丸々一晩倉庫に閉じ込められていて、ついでに幹夫の母・鏡子(もたいまさこ)もぎっくり腰で身動き取れず、他の登場人物たちの大半が金縛りにあっていたような異様な展開となった第7話。
ひとりだけ独特の動きで物語をかき回し続けたのが有朱(吉岡里帆)だが、彼女はバイオリンは盗めなかったけれど、何かとんでもないものを盗み去っていったような。

「それはあなたの心です」

じゃなくて、それは時間?
アリスだけに。

この巻真紀が早乙女真紀へと巻き戻される第二章で、脚本の坂元裕二はどんな罠を仕掛けて、それがどのように最終章へと繋がっていくのか、想像すればするほどこんがらがる。
同時に村上春樹の『騎士団長殺し』も読んでいるので今、頭の中の時空が歪みまくりです。

素早く降りたから素早く戻るような動きで、落ち着いて次週を待ちたいと思います。

野球中継の延長による時間軸の歪みの可能性にも注意したほうが良さそうです。


(古河)
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