今日、ガイ・リッチー監督の『シャーロック・ホームズ』の試写を観た。
ここ数年、ぜんぜんパッとしない作品ばっかり創ってたんで、正直、あまり期待はしていなかったんだけど、意外とガイ・リッチー色が出てる映画で、かなり楽しめた。完全に開き直ったエンタメ作品なんだけど、さすがスタイルにこだわる監督だけあって、時代物なのに、セットとか衣装とかがいちいち気が利いてるし、とにかく、『ロック・ストック』や『スナッチ』で一世を風靡した、早回しを多用したあのジャンキーな演出が、思いのほかに作風にマッチしていたのがよかった。
いつの間にか権威になってしまったダニー・ボイルと形は違うとはいえ、90年代を象徴する英国監督たちが、ここにきて最前線に舞い戻ってきているのは嬉しい限りである。(内田亮)