『ドラえもん』が小説になったら。


小説版『ドラえもん のび太と鉄人兵団』が届いた。

うれしいなー。
前にもこのブログでちょこっと書かせてもらいましたが、このノベライズを手がけているのは作家、瀬名秀明氏。
実はムチャクチャ深い『ドラえもん』フリークである氏によるこの小説は、実際、本当におもしろい。

なにせ『ドラえもん』の大ファンである氏であるからして、原作の世界観を忠実に描いているのは言うまでもない。
かつ、そのうえで、彼にしか書けないSF的論理性と小説的なリアリティを付け加えている。
それがまた、すごくいい感じ。
当然、物語の要素を「増やしている」んだけど、その増やしている部分がいちいち気持ちいいのだ。
たとえば、決戦前のバーベキューのくだり、であったりとか(わかる人だけわかってください)、そのあと、みんながひとりひとり眠りにつくくだり、であったりとか、ロボットものとしての整合性であったりとか。
これはすごくいいノベライズ作品だと思う。
ご本人は、「どんなリアクションが来るのか不安」とおっしゃってましたが、『ドラ』ファンの方ほど、熱い思いで読めるんじゃないかな、と。
愛が溢れているのと同時に、誠実な試行錯誤の跡も、趣向を凝らした工夫のおもしろさもあるもの。

この小説の発売日は、2月25日(金)とのこと。

そんな瀬名さんのインタビューも掲載しているCUT3月号、『映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団』大特集はおかげさまで大好評です。(小柳)
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