洋書を読む


自分の中のバイオリズムとして、たまに無性に英語が読みたくなることがある。
ということで、最近読んだ小説2冊。

昨日公開になったマーク・ロマネクの新作『わたしを離さないで』の原作であるカズオ・イシグロによる超名作。
これ、翻訳版も素敵なので、映画を観る前にでもあとにでも絶対に読むことを勧めますし、原作ファンは映画を観ることをお勧めします。賛否両論あるらしいけど、個人的には素晴らしい解釈だと思う。

もう1冊はハワイ出身の女流作家、Kaui Hart Hemmingsによる『The Descendants』。
アレクサンダー・ペインの新作の原作ということで、だいぶ前に購入したんだけど、最近ようやく読み終えた。素晴らしい。
事故によって昏睡状態になってしまった妻が不倫していたことを知った男が、娘ふたりを連れてその相手を探しに行くという、ハワイを舞台にしたビタースウィートなコメディ小説。あまりにもアレクサンダー・ペインなその内容に思わずニヤニヤしながら読んだ。
映画では旦那をジョージ・クルーニーが演じるとのこと。これもかなりのハマリ役なのでは。
映画、楽しみ。そして、この小説、おそらく翻訳版がまだ出てないので、誰か、是非。

にしても、これはいつも思うのだが、海外の小説の装丁はあまりにも貧相。すぐボロボロになるし、だいたい読み終わったら角っこが必ず丸くなってしまう。まあ、それが“味”と思えばいいんだろうけど……。(内田亮)
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