最近のBGMは、麻枝准の最新音源。


今週発表されたオリコンウィークリーチャート6位に飛び込んだのがこのアルバム。
麻枝准×やなぎなぎ『終わりの惑星のLoveSong』。

麻枝准さんについてはこのブログでもちょいちょい紹介していたり、実際CUTでもインタビューさせてもらったりしているので、気になる方はぜひ掘ってみてほしいんだけど、彼の名前が刻まれた実に久々の音楽作品であるこのアルバムは、それはもう大変素晴らしい。
そもそも極上のスキルとセンスと実績を誇るシナリオライターでもある人なんで、その楽曲は不可避的になんらかのストーリー性を帯びるんですが、「オリジナルコンセプトアルバム」と銘打たれたこの作品では、その「らしさ」がこれ以上なく全開になっている。
ただ過ごす時間は痛くて、辛くて、しんどくて、だけど、ほんの少し、誰かと触れ合えた瞬間の喜びがしっかり響いてくる――言葉にするととても安っぽくなってしまうけれど、このアルバムを聴いて思うのは本当にそんなことだったりする。
このいわば「青い」情景を、これほどまでに脆く、青いままに描ききってしまう人をぼくは麻枝准のほかに知らない。
よくできた小説よりもはるかに饒舌に物語を語ってしまう、ものすごいストーリーを描いていると思います。
また、そんな怖いくらいに透き通った心象風景を、無色なまんまで歌うような、やなぎなぎのボーカルも素晴らしい。

いろんな人にぜひ聴いてほしい作品でございます。(小柳)
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