Scissor Sisters

Scissor Sisters

いよいよクロージング・アクト、シザー・シスターズを迎えてしまった。最終的にはまた強く降りしきる雨の中でのパフォーマンスになってしまったけれど、ねちっこくグルーヴするバンド、それに今回は、とりわけジェイクの熱唱ぶりに焚き付けられて、オーディエンスは最後までうねり続けていた。

シザー・シスターズはプロフェッショナルな集団だ。ゲイ・カルチャーというよりほとんど通販番組のようなダンスも、コテコテなディスコ・ロックも、ピンポイントでそれを選び、乗りこなしている。迷いはない。

そんな中で、自ら次、また次と楽曲をスタートさせ、想いを迸らせるようにファルセットを聴かせ続けたジェイクは、プロフェッショナルでありながらひどく人間臭かった。大粒の雨の中でシンガロングが広がった「ファイア・ウィズ・ファイア」は、今年のフジのハイライトのひとつだったろう。
(小池宏和)
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