テイラー・スウィフト表紙の『rockin'on』で女子特集を組んだ理由です

テイラー・スウィフト表紙の『rockin'on』で女子特集を組んだ理由です

あけましておめでとうございます。元旦いかがお過ごしでしょうか。

12月29日に発売されたテイラー・スウィフト表紙の『rockin’on』2月号。おかげさまでたくさんの反響をいただいています。テイラーの、プロフェッショナルなアーティストとしての考え方が大勢の方に伝わっているようで何よりです。

今回、「New Girls Issue」という号を作ったのは、今、音楽シーンを変えつつある女性たちがたくさんいて、それを今絶対に伝えなければいけないと思ったからです。そして、テイラー・スウィフトを表紙にした最大の理由は、そうしたアーティストたちのなかでも最もパワーと勇気があり、そして、私たちが、ジャンルを問わず音楽を聴くときに感じるエモーションや生命力を聴き手にもたらしてくれる筆頭がテイラーだからです。テイラーは今までもそういうアーティストでしたが、リスクを恐れずに新しい領域へと踏み出した『1989』は、彼女という存在をより多面的なアーティストとしてより多くの人に知らしめるだろう、と、『1989』を初めて聴いたとき、すぐに確信しました。

じつは「女性アーティスト」というカテゴリで特集を作ることはどこか男尊女卑的ではないかとこれまでは感じていました。なぜなら、一年分の表紙の大半を男性アーティストが飾る『rockin'on』で例えば「男性アーティスト」という特集は不自然なわけで、その逆が成立するのもまた不自然だと思っていたからです。

でも、昨今、男性アーティストにしても、エド・シーラン、サム・スミス、ジェイク・バグ、ジェイムス・ブレイクなどなど、スタイルもジャンルも超えてものすごいクオリティのソロ・アクトが一斉に音楽シーンにそろっています。いよいよ、男性アーティストと女性アーティストのスタンダードが並んだと実感できる時代に入りました。そういうわけで、今回の「女子特集」は、「女子」と冠がついてはいますが、じつはある意味、ジェンダーを超えた号になっています。

というわけで、2015年も『rockin'on』、『RO69』、そしてこの『POP郊外散歩』をどうぞよろしくお願いいたします!

ちなみに、昨年までこの時期にお手に取っていただいていた『アルバム・オブ・ザ・イヤー』号は、12月1日に発売されています。告知がしつこくてすみませんが、万が一機会を逃しているかたは、書店でバックナンバーを探していただくか、店頭もしくはオンラインで入手してください。2015年のカレンダーつきです。

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