SIGHT最新号:2011年春号(5月号)、昨日発売になりました!
上のこれ。総力特集「正常だから鬱になる」号です。
SIGHTでは、2007年春号でも、「誰にも聞けない、鬱のリアル」というタイトルで、
鬱の特集を行っている。
って、その時は僕はまだSIGHT編集部にいなかったんだけど、うつは特殊なものではなく、
誰でもかかる可能性のある病気であり、薬と休養によって治せるのだから、
偏見を持ったり、放置したりせず、適切な治療をしよう
──ざっくりいうと、そういう趣旨の特集だった。
ただし。それから4年が経ち、うつという病気が、どうも以前とは違うものに
なっているところがある。
4年前と同じように、薬と休養で治る場合もあるけど、そうではない場合もある。
たとえば、かつては存在しなかった、「新型うつ」と呼ばれる患者が増えていたりする。
という現実をふまえて、ちゃんと今のうつを把握しよう、そしてそれに
どう立ち向かえばよいのかを知ろう、という特集が必要、と、考えたわけです。
この特集は、4人の精神科医の方々に、インタビューや執筆をお願いした。
僕はそのうち、患者を治すだけでなく、職場に戻るまでの「復職支援プログラム」を
実施している、「メディカルケア虎ノ門」の五十嵐良雄院長のインタビューに立ち会った。
五十嵐先生の経験は、まさにこの特集の趣旨そのものだった。
勤務医だった先生は、このクリニックを立ち上げて、最初の1年間で、
約500人のうつ病患者を診た。
で、それまでやってきたのと同じように、薬と休養による治療を行ったところ、
多くの人が再び休職してしまったという。
という経験をきっかけに、治して送りだすだけではなく、その後順調に
働いていけるところまでをケアする、「復職支援プログラム」を始めた、ということです。
どのようなプログラムを行っているのか。
現代のうつ病はどのように変化しているのか。
うつ病で休職しないためには、どうすればいいか。
という話から、そもそも、今のこの社会が抱える問題点
──つまり、昔と比べてうつを生みやすい社会になっている、
という話まで、すごく充実したインタビューだった。
他の3人の先生方のテキストも、すべてすごく充実しています。
で、いろんなことがよくわかる、だけではなく、
実際に、具体的に役に立つ特集になっていると思います。
ぜひ。
さらに詳しくは、こちらをご覧ください。
http://ro69.jp/product/magazine/9