MOP of HEAD、かっこいい

MOP of HEAD、かっこいい

私、全然知らなかったんですが、社内他部署の某スタッフが、
「めちゃめちゃかっこいいバンド、いますよ」って教えてくれました。
ライブ観に行ったら、えっれえよかったという。

「へえー。じゃあお客さんもいっぱい?」
「いや、その日はガラガラでした。バンド、いっぱい出るやつのひとつで」
ときいて、却って興味をひかれて聴いてみたら、
おお、確かにこれ、めちゃめちゃかっこいい。

MOP of HEADというバンド。上は、7月6日に出たアルバム、『RETORONIX』。
ギターと、ベースと、ドラムと、CDのクレジットを見ると
「MACHINE」の、4人編成。
Youtubeでライブ映像を観たら、ステージのまんなかで
キーボードを手弾きしている男がいるので、そのことのようです。
このGEORGEという男が、中心人物っぽい。
ベースは女の子。前述の社内某スタッフによると、
「この子がすっごいいいんですよ、ライブ観ると!」だそうです。

インスト。いわゆるエレクトリック・ダンス・ミュージックを
生楽器に置き換えて、曲によってはほんのちょっとだけ
打ち込みも使って、やっている感じ。

っていうと、日本にはBOOM BOOM SATELLITESという
偉大なるトップランナーがいますが、そっち方向ではない。
ブンブンって、インストじゃないし(インストもあるけど)、
打ち込み、ほんのちょっとだけじゃないし、何よりも、
音もメッセージ性もシリアスで、へヴィーで、そこがすばらしいわけだけど、
このバンドは、もっとアッパーで、明るくて、ある意味能天気かつ
勢いまかせな感じもあって、ビッグ・ビートを生バンドで
やっているみたいな感じなのです。

ビッグ・ビート、って説明が必要か。
あの、日本では、1998年頃から(UKではその数年前から)、
2000年過ぎくらいまで、隆盛を極めた、ダンス・ミュージックのジャンルです。
ざっくりいうと、ハウスやテクノを、力いっぱいロック寄りにした音で、
だからロック・ファンも飛びついて、大人気になった、という。
その少し前、THE CHEMICAL BROTERSとかPRODIGYが
「デジ・ロック」と呼ばれていたけど、その流れをさらに
ロック寄りに押し進めたもの、というか。

一番有名なアーティストは、今も大人気のFATBOY SLIM。
というか、そもそも、彼が所属していたUKはブライトンのレーベル、
SKINTが行っていたレギュラー・パーティーが、
「BIG BEAT BOUTIQUE」というタイトルであり、そこから、
そういうようなジャンルの総称として、ビッグ・ビートという言葉が
使われるようになったのでした。
ほかは、PROPELLERHEADSとか。懐かしいな。
WISEGUYSとか。もっと懐かしいな。
APOLLO 440とか。JUNKIE XLとか。BENTLEY RHYTHM ACEとか。
日本では、なんといってもCAPTAIN FUNK。

それから、今はMADONNAのプロデューサーとして知られる
パリ出身のアーティスト、スチュワート・プライス、Zoot Womanって
バンドもやってますが、元々は、そのビッグ・ビートの
ムーヴメントから出てきた人です。
当時は、Le Rythmes Digitalesことジャック・ル・コントという名前でした。
いっぱい名前がある人だ。

どうだ。2011年の今、こんなに一生懸命ビッグ・ビートのことを書いているのは、
きっと俺ぐらいだ。
要は、夢中だったってことなんですが。
あの下世話さ、わかりやすさ、かっこつけなさ、そしてアッパーさが大好きで、
今でもうちのCD棚にも、アナログの棚にも、
上記のアーティストたちの作品、いっぱいある。
ってことが、今になると、ちょっと恥ずかしい。ってとこまで含めて、好きです。

というのに、このバンド、近いものがあるのです。
アッパー、勢いまかせ、下世話、かっこつけない、だからめちゃめちゃかっこいい、という。
プラス、あくまで生楽器中心でやっているせいで、人力ならではの、
独特なファンキーさとかパンクっぽさとかも、足されている感じ。
演奏、決してうまくなくて、結構ラフで、スネアやキックも、ギターも、ベースも、
「こんなリハスタで練習を録ったみたいな音にするかあ?」
「普通もうちょっと加工するでしょ、録ったあとに」
みたいな感じだったりするんだけど、そのさまが、
もう大正解だったりするのです。
すっごい活き活きしている、音が。
「バンドやってるぞ!」「バンドって楽しいぞ!」って叫んでいる感じ、します。


ライブ観たいな。いつだろう。
と、今、調べたら、今日の夜中でした、このアルバムのリリース・パーティー。
新宿MARZで24:00から。
がーん。行けないスケジュールなのです。
The Brixton Academyとかも出るようです。
次は行こうと思います。

MOP of HEAD、公式サイトはこちら。
http://mopofhead.com/
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