今年4月に『Neyagawa City Pop』をリリースしたばかりのyonigeが、半年と間を置かずにフルアルバム『girls like girls』を9月20日にリリース。
しかも今作はメジャーデビュー作品となるフルアルバムということで、予想以上の展開の早さに驚きつつも、この新作が非常に多様なアプローチを示していて、yonigeのネクストステージへの第一歩として、これ以上はない充実度。
常にマイペースに、しかし屈指のライブ本数で確実に動員を増やし、そのクールでパワフルなギターサウンドで男女問わず多くのリスナーを魅了してきたyonige。
女の子が恋愛や日々の暮らしの中で抱える痛みや葛藤をストレートに描き出しながら、その歌詞は自らその痛みをえぐるようでもあり、醒めた視点で見つめるようで
もある。
今作でも、自らの体験を赤裸々に歌詞へと投影していくスタイルは変らない。
というか、言葉はより深くえぐるように風景を描きだしていて、yonigeのストロングスタイルはますます健在だ。
サウンド面ではスポークンワード的なアプローチの楽曲や、「初めて自分のことではないことを歌詞にした」という曲など、短い制作期間ながら、新たなチャレンジも満載。ぜひ楽しみにしていてほしい。
yonigeは決して女子であることをこじらせているわけではない。
なぜ女の子であることはこんなにめんどくさいのか、なぜ「女の子だから」という言葉で語られることにこんなに居心地の悪さを
感じるのか――そういうことを常に自らに問いかけているようなバンドだと思う。
だから、多くの女子が深いところで共感を抱くのだろう。
「女の子らしい女の子」という意味のタイトルが付けられた今作では、そんな彼女たちの音楽への向き合い方がより明確に示されている。
「そもそも女の子がすごく苦手だった」と語った牛丸ありさ(Vo・G)。そんな彼女が女の子を真正面から肯定するような今作を作り上げた理由、そして、ごっきん(B・Cho)はメジャーデビューという大きなステップを上った今の心境を、盛ることも飾ることもない素の言葉で語ってくれたロングインタビュー。
これは必読だと思います。
発売中の『ROCKIN’ON JAPAN』10月号をぜひチェックしてみてください。(杉浦美恵)
yonigeのメジャーデビューアルバム『girls like girls』についてインタビュー!
2017.08.30 16:07