10代の衝動がたぎっているようでいて、どこか決定的に乾いていて、楽曲に触れれば触れるほど「焦燥しかなかった頃」へと引きずり戻される。
40代の自分でもそうなのだから、10代20代のリスナーはなおのこと痺れるような共時代性をもって、この4人の歌と爆音を受け止めているのだろう。
そんなニトロデイの音楽はどんなところから生まれているのか? USグランジ/オルタナ直系の肌に焼きつくようなバンドサウンドの爆発力とポップ感の源泉は?といった核心について、18歳のソングライター=小室に訊いてみた。
静かな語り口ながら、その音楽同様に衝動に突き動かされていて、でも同時に醒めて乾いてもいる――という小室のパーソナリティが伝わるテキストになったと思う。
ちなみに、さまざまな媒体の過去記事で「小室ぺいはナンバーガール好き」ということは知っていたので、自分が2002年のナンバーガール解散ライブのレポートを書き、2014年のアルバム3作品再発時に向井秀徳インタビュー&ライナーノーツを担当したライターであることはあえて伏せて取材に臨んだ。
この『レモンドEP』という「今」の作品とそれを生み出した10代のアーティストに、初対面のライターとしてできるだけフラットに対峙するべきだと思ったので。
それが功を奏したかどうかは、ぜひ実際のインタビュー記事でご確認を。
7月30日発売の『ROCKIN’ON JAPAN』9月号に掲載です。(高橋智樹)