本日発売になったJAPAN最新号に、長いレポート、というか、ルポのようなテキストを書かせてもらいました。
平手には、これまで何度もインタビューをさせてもらってきましたが、今回の”ダンスの理由”については、平手自身の口から「正解」を聞くのではなく、彼女を見ていて感じることを書かせてもらうのがいいのではないかと思いました。
この曲は見ようによっては、非常に自己言及的な曲ですし、その前提でインタビューをするとなると、過剰に断定的な解釈になるか、あるいは、本質の周辺をぐるぐる回るような各論に終始するか、いずれにせよ、いびつなものにならざるを得ないだろうと思いました。
「この曲は自分のことを歌っているんだよね?」という問いがあったとして、その答えは、「イエス」でも「ノー」でもないのではないか……という感じがありました。
そんなこともあって今回は長いレポートを書かせてもらうことにしました。
MVの撮影現場に密着させてもらい、平手を見ていて思ったのは、この人はなんだか、やはりいつでも、「まるごと」だな、ということでした。
さきほどの文脈でいうなら、答えは「イエス」でも「ノー」でもあるし、やるせなさと悲しみがあるからこういうダンスになるということでもあるし、仲間たちと踊る喜びを感じてもいる一方で、真ん中に立ち続ける責任があり、しかし、その責任から逃れたい気持ちも、責任の外にある自由も感じてもいて、その折り重なる感情が、均衡を取ることなく、まるごとごろっと、この人の中には入っているのだな、という感覚がありました。
そのまるごとごろっとした感じを、原稿で表していくのは難しかったですが、今の平手を見ていてこみ上げてくるものを生々しく書くように努めました。
「MV密着レポ」として貴重なものになっているのは間違いないと思います。
写真も素晴らしいです。それについては、被写体としての平手はもうひたすらにさすがである、ということだと思います。
ぜひ読んでもらえたら嬉しいです。(小栁大輔)
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平手友梨奈”ダンスの理由”MV撮影現場レポートを、JAPAN最新号に掲載しています
2021.01.29 16:17