と同時に、こんなにキラキラしていて派手やかな非日常の世界も、臆病なACAねがひとりで曲を作っていたところか始まったのだという、ACAねという人間の原点と、生身のあたたかさを感じるようなライブでもあった。
アンコール後、「楽しかった!」と言って、観客にたくさんの感謝を伝えながらACAねはステージ上から姿を消した。そんなチャーミングさが垣間見えるところも、独自の世界観が閉ざされたものにならず、東京ガーデンシアターを4日間、来年5月には横浜Kアリーナで2日間もライブができるほど、老若男女に愛されるようになった理由のひとつだと思った。(有本早季)
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