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    “the shes LAST Girl”ーー青春の痛みと向き合うバンドたち

    “the shes LAST Girl”ーー青春の痛みと向き合うバンドたち
    the shes gone × This is LAST × reGretGirlによる3マンツアー「the shes LAST Girl」のファイナルをZepp DiverCityで観た。

    人は誰しも、自分の弱さや、叶わなかった恋、終わってしまった関係については考えたくないものだ。
    それでも、音楽がそれらを真正面から描いたとき、私たちはそれに耳を傾けずにはいられない。

    「ありがとう」と言えばよかった。
    「好きだ」と伝えればよかった。
    「ごめん」と謝ればよかった。

    たった一言で変わっていたかもしれないのに、意地や照れ、タイミングの悪さ、あるいは傷つくのが怖くて、それでも時間は待ってくれない。

    「もう取り戻せない」とわかって初めて、本当に大事だったものを自覚する。
    そして、そのどうしようもない後悔のなかで、私たちは、彼らの音楽に出会えた。
    この夜鳴らされたのは、青春の痛みと向き合う勇気をくれる音楽だった。

    会場を出ると、雪が降っていた。
    冷たいはずの空気が、不思議と優しく感じられた。(古閑英揮)
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