同じ会場でも、フロアにいる観客は当然あの日と違っていて、同じライブは二度とない。その事実にこれまで以上にバンドが意識的になり、一人ひとりが熱心にChevonに向けるこの日にしかない視線や、拳や、声を受け取って、その想いをひとつとして取りこぼさないようにする、とてもしなやかなライブだった。それはきっと、各地で対バンを経験して、それぞれ雰囲気も異なるフロアの前で、Chevonの音楽をどうやって伝えるべきかにとことん向き合ってきた積み重ねによるものだ。
バンドが強くなるというのは、武装することではなく、あらゆることを受け入れる器を大きくすることなのだなと、今日のライブを観て感じた。
終演後には、メジャーデビューと横浜アリーナまたワンマンを含む新たなツアーを発表した。正直驚きはしなかった。これまでの活動を見ていれば、満員のアリーナでライブをする姿は想像に容易い。Chevonに何も心配はいらない。目の前の道をそのまま力強く突き進んでほしい。(有本早季)
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