グローバルなサウンドプロダクションによる曲と英語詞の響きが、透明度の高い声に乗って客席へじんわりと浸透していく。英語は僕にとって外国語だからこそ、「意味」よりもそこに宿る「思い」が先に届いて、音の中を漂っていると目の前に景色が立ち上がってくるような感覚になる。それはどこにも存在しないユートピアのようでもあり、懐かしい故郷のようでもあった。
声も佇まいも語り口もパフォーマンスも実にナチュラルで、「リハでやって盛り上がったから」と急遽プリンスの“Purple Rain”をやったりする茶目っけも含め、ピュアな音楽の喜びが溢れていたライブだった。(畑雄介)