氷点下を記録した今日、睡蓮のライヴを観た。
ステージには、幾重にも重なった赤い緞帳、瓦礫みたいな石のオブジェに映し出された「睡蓮」のロゴ。映像作品となったブリッツほどじゃもちろんないが、相変わらず凝っている。そこに芍薬が現れると、レッドクリフの赤い世界に迷い込んだアリスみたいに、時空が歪んでくる。
今回は、睡蓮初の白装束で、藤井麻輝は、居心地が悪い、闇に溶けこめない、とぶつぶつ言っていた。
あ、今は正式名は麻輝だっけ? というか、一般的にはステージで発語しないことで有名だが、アンコールで思いっきり喋ってるじゃん!
いいことだと思う。
もちろん、あの異常な完成度を誇る楽曲を生で再現するには、ものすごい緊張感だろう。最初の頃は、MCを禁止されていた、と芍薬は語っていたが、それだけ曲の世界観を大事にしていたわけだ。でも、アルバム三部作、そしてライヴ映像作品も世に送り出して、楽曲が揺るぎないものになってきたのではないか。
“鶏頭”とか“浸透して”とか“葉隠行進曲”とか聴いてるとそう思えた。
3ヶ所ツアーとはいえ、東京以外で初めてライヴもやって、開けた感じになっていた。
これから睡蓮は、レコーディングに入るそう。でも5月8日にライヴが決まったそうです。
というわけで、貴重な白睡蓮。(井上)