「Are you ready!?
……I’m not ready」
というシャウトで始まったPLASTICS復活ライヴ。
ここはどこ?
と思わず目と耳を疑いたくなるような空間だった。
80年代のロンドン、ニューヨークのクラブってこんな感じだったのかな?という妄想を激しく掻き立てるステージ。
そして、クリエイターやファッション関係とおぼしきオリジナリティ溢れる人々でギュウギュウに詰まったフロア。
おそろいの白いツナギと黄色いヘルメットで現れたメンバー、だがツナギがやたらとボコボコ膨らんでいてどう見ても演奏しづらそう。と思いきや、次第につなぎの間から中西が風船を取り出してフロアに投げ込んだ。なんて原始的で斬新なアイディア。これぞプラスチックス。
兵庫ブログで書いてあるように、USTREAM生配信だったので、彼らの発想やノリの面白さを堪能された方も多いでしょう。
でも生はまた格別でした。
「エリック・クラプトンに昔褒められたことがある」という“IGNORE”。
「フランスのフェスの出演の依頼が来て、トリがロキシー・ミュージックで、その前がプラスチックスらしいから、ロキシーの曲をやろうかと思って」――といってロキシーのカヴァーでは立花ハジメがサックスも披露した。
“ROBOT”では、中西が自分で作ったという特殊装置(楽器)を装着して演奏。途中、ピンクと黄色の布を頭かからかぶった人が踊りながら現れたと思ったら、なんと、まさかの、
布袋寅泰!
音の重厚感がすごい。
アンコール、待ちに待った“COPY”のイントロで佐久間正英がまさかのミス!
立花ハジメは鬼の首を取ったかのように喜んでいた。
その前に、屋敷豪太が曲順を間違えて別の曲に入った時も、「一番ステージ慣れしてるのに」とすごく嬉しそうだった。
アンコールとおまけのセッションも終わって、帰り際に、立花ハジメが中西にごそごそ耳打ちしていた。
「みんなありがとう、って言えって。
またライヴやっていいか訊けって」
照れ屋で皮肉屋の立花ハジメらしい一幕。
本当に楽しそうだし、もちろん観ているだけで楽しかった。
存在自体がセッションみたいなバンドなのだ。
終演後のフロアは、対バンとして出演したコーネリアスややくしまるえつことd.v.d、それを観に来ていた相対性理論のメンバーなど豪華な顔ぶれだった。
そして、布袋さんの隣にBUCK-TICK今井寿の姿を発見!
立花ハジメから頬を指さされ「B-Tって書いてない」とからまれていた。
15日、JAPAN JAMで再びこの幻のステージが観れると思うと、またわくわくする。
しかも、プラスチックにとっても野外フェス出演は初めて。
ハジメさんもすごく楽しみにしてくれていた。新しくて面白いこと、人を巻き込んでいくことが大好きなんだ。
この歴史的瞬間を目撃してください。
写真は終演後、立花ハジメとマドモアゼル・ユリアの締めの挨拶。(井上)