ミドリ、新世界ツアー・ファイナル、AXワンマン。
アンビバレントに引き裂かれる感情を、全身をひきちぎるようにして発散させるパフォーマンスは、壮絶にして圧巻。
ニュー・アルバム『shinsekai』の楽曲が、とてもポップで、カラフルな色彩に溢れているだけに、PA卓の柵によじのぼってダイブするような行動とのギャップを感じさせた。
そして、そのギャップこそが、ミドリのまっすぐさの証しでもあるから、考え始めるとこんがらがってしまう。
音楽も、後藤まりこの言動も、その場その場の即興でどう転がっていくかまったくわからない、「事件」としてとらえるのがやはり一番しっくりくる。
それにしても、新しいミドリの音楽は豊かだ。
“メカ”も“あたし、ギターになっちゃった!!!!!”も、
“鉄塔の上の2人”も“どんぞこ”も、
とてもとても素晴らしく感動的だった。
(井上)