アルカラ、新作を語る
2011.06.08 13:17
アルカラの7月13日発売のニューアルバム『こっちを見ている』がすごくいい。
バンドが急激に高いステージに上ったことを示す渾身の一枚であるだけでなく、
これから出会うリスナーに、かつてない刺激的なロック体験を与えると断言できる。
ロック界の奇行師を自称し、つねに聞き手の予想を裏切ろうとするあまのじゃくなバンドだけど、
その根本にあるピュアさや熱い思いが、抑え切れずに噴出している痛快な作品だ。
エモーショナルで、有無をいわさず胸を熱くする極上のメロディ、トリッキーな曲展開、強力なリズムとギターが絡み合うフックだらけのアンサンブル、というこれまでのバンドの武器には磨きがかかり、
ウケをとらずにはいられない過剰なサービス精神にも拍車がかかっている。
でも今回の作品でもっとも魅力的なのは、
まるで10代のバンドのような衝動が、素直過ぎるくらいまっすぐに全体を貫いているということ。
アルカラは、その爆発的なライヴパフォーマンスや楽曲のオリジナリティから、コミカルで奇抜な面に焦点があたりがちだけど、
今回の作品はバンドの核にあるクソ真面目でシリアスな部分がありのままに溢れ出ている。だからすごく王道感があるのだ。
自分の意志や感情をぶつける。しかも、面白く、かっこいいやり方で。という彼らの姿勢は、バンドとしてすごく真っ当だと思うのだ。
6月30日発売のJAPANに、インタヴュー掲載します!(福島)