むしろ前と上しか見てないだろ! って大声でつっこみたくなるほど、前のめりで爆発的。
昨日のDr.DOWNERのアルバム『ライジング』のレコ発ライヴ、良かった。場所は初台WALL。
『ライジング』はアジカンの後藤正文ディレクションによる初のオリジナルアルバムで、
先日のNANO-MUGEN CIRCUITへも出演していたから、最近彼らの名前を目にした人は多いと思う。
フロントマン猪股は、
泣いてんだか怒ってんだかわからない顔で不敵なピースサインを客に向け、
終盤「疲れた〜」と吐き捨てた直後に大きくのけぞって恍惚のギターを轟かす……
要するに激情的であまのじゃくで面倒臭い男だった。音源聴いて分かってたけど、やっぱりそうだった。
でも、だからこそ、Dr.DOWNERの曲はリアルで、美しくて、切ない。
初期衝動だけでつっぱしれるほど無邪気じゃないし、「音楽がすべて救ってくれる!」と信じられるほど、この現実が甘くないのを知っている。
だけど、それでも、音楽を信じずにはいられない。
そんな泥まみれでキラッキラなロックンロール。
綺麗事ばかりならべられるより、よっぽど真摯でマジじゃないか。
8月30日発売のJAPANの「NEW COMER」で追います。(福島)