Plastic Treeの花と夢@渋谷AX

Plastic Treeの花と夢@渋谷AX

フリージア、ガーベラ、ライラック、シオン、そして名前のない花――花の歌ってなんで名曲が多いんだろう? 百花繚乱咲き乱れる激しくて美しいライヴだった、『Flowers af Romance』@渋谷AX。JAPAN校了大詰めでアップが遅れたが、19日のツアーファイナルに行ってきた。写真は、終演後の楽屋で撮った抜糸後の有村竜太朗で
す。急患で行った病院では、黒い糸でデコを縫われたそう。「なんか新鮮だった」と言っていた……。

それにしても、本編ラストの“夢の島”がやばかった! 特に後半、完全にシューゲイザーなアレンジになっていて、4人の叩き出すダイナミックな演奏がむちゃくちゃかっこいいじゃないか! “シオン”から派生した美しい花の散りぎわには、“アンドロメタモルフォーゼ”の深遠な暗黒サイケデリアとはまた違う、こんな白昼夢みたいな陶酔感がよく似合う。東名阪の3ヶ所ツアーで終わるのがもったいない、いいセットリストと、いい演奏でした。

とはいえMCでは、
「9月19日。今日は苗字の日だということで――」と、『Flowers af Romance』とはまったく関係ない話題をふる有村。「正くんに長谷川について語ってもらいましょう」というむちゃぶりに、指名された本人は「あるところにたくさん雨が降って長い谷が川になって――」と真面目に答えていた。
また、この日も朝から雨が降っており、雨男である長谷川に対して、
有村「どうして降るんだろーね」
長谷川「どうして降るんだろうね?」
有村「すごいなぁー」
長谷川「すごいなあ」
という朴訥とした会話を繰り広げていた。花には雨が必要です。

アンコールでは、「隠れてる子、出ておいでー!」と叫んで、ファーストアルバム収録の“クローゼットチャイルド”を披露。12月28日JCBホールで行なわれる『Hide and Seek』-追懐公演-の予告編、だという。そして年内にアルバムをリリースすると発表。15周年を刻む、Plastic Treeらしい作品が完成するのを待っている。名盤、奇盤、珍盤どっちに転んでもプラらしいから大丈夫だろうけど。(井上)

以下セットリスト
9月19日(木)Shibuya AX
1.Thirteenth Friday
2.くちづけ
3.テトリス
4.crack pot
5.ガーベラ
6.シオン
7.名前のない花
8.ライラック
9.水色ガールフレンド
10.ヘイト・レッド、ディップ・イット
11.バリア
12.Ghost
13.みらいいろ
14.メランコリック
15.夢の島
アンコール1
16.クローゼットチャイルド
17.フィクション
アンコール2
18.クリーム
19.ピカソごっこ
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