ミニアルバム『小さな世界』で本日メジャーデビューを果たした真空ホロウ。「僕の脳みその一片」と松本明人(Vo&G)が語る本作は、真空ホロウの複雑怪奇でカオティックな世界のドアを開いて覗き見したようなスリリングなエンターティンメント作品だ。エンターティンメント? と、疑問に思われるかもしれないが、人間の夢と欲望という深いテーマを誰もがハマるポップとして鳴らすことこそ彼らの醍醐味であり、その威力はどんどん強まっている。もともとティム・バートンのようなダーク・ファンタジー的世界観を持っていた彼らだが、残酷な痛みと快楽とのコントラストがどんどん鮮やかになり、現実味を帯びている。その理由はなぜか? 現在発売中のJAPAN11月号のインタヴューを読んで欲しい。この『小さな世界』が、まぎれもない松本の実体験から生まれたことが告白されている。真空ホロウというバンドの本質が、さらに浮き彫りになった。
真空ホロウの歴史に後々まで誇れる素晴らしいメジャーデビュー作、まだ彼らのことを知らない人は、絶対にここで出会ってほしいと思う。
ちなみに昨日、下北沢GARDENでライヴが行なわれたのだが、サウンドの攻撃力がすごかった。特に後半、“新世界より”~“The Small world”といったアルバム収録曲は圧巻。デビュー前日だっただけに、村田智史(B)はいつもの朴訥な口調で、自分たちにとっては卒業記念的なライヴだと語っていた。
11月9日大阪を皮切りにレコ発ツアーも始まる。12月1日渋谷WWWのツアーファイナル・ワンマンは既にソールド・アウトだが、イベントや対バンなどで機会があればぜひ観てほしい。
COUNTDOWN JAPANは12月31日に出演決定!
写真は、アーティスト写真、撮影時のオフショットより。
アルバムの疾走溢れるオープニング曲“Highway My way”のPVはこちら。
(井上)