2ndアルバム『リデルの詩(うた)』を引っさげたThe next! Liddell 1974(ザ・ネクスト! リデル イチキュウナナヨン)のツアーファイナルが熱かった!
彼らの楽曲の魅力を端的に表すならば、良い意味での「ごちゃごちゃ感」。
キャッチーで極彩色のバンドサウンドにのせて、どうしようもない現実世界に生きる実感と無垢な童謡のフレーズが平等に歌われるのが面白い。
善と悪が入り混じる混沌とした脳内を、ロックというフィルターを通してゴロッと具現化したような。そんな音楽なのだ。
ライヴではアルバムの曲たちが肉体性を得て跳ね回るだけでなく、そこにひとさじの狂気が加わって、さらに鋭利さを増していた。
その狂気の出所は、コグレ(Vo・G)の世界をあばくような鋭いまなざしと全霊をかけたパフォーマンスによるところが大きい。実に魅力的で目を奪われてしまった。
アンコールなしの潔いセットリストもかっこよかった。
写真は終演後のメンバー。コグレ(右から2番目)はステージとはうってかわって穏やかで謙虚! そのギャップにちょっと驚いてしまった(笑)。
MCでコグレが「ここからがはじまり」と言っていたように、今後がとても楽しみなバンドだ。
アルバム『リデルの詩』のインタヴューはYUIが表紙巻頭の1月号に掲載していますので、こちらもチェックしてみてください。(小新井)