圧巻のライヴだった。
「ENTERTAINMENT」と題されたとおり、観客を楽しませる工夫や装置が随所に仕掛けられていてとても楽しい。
楽しいのにそれと同じくらいシリアスに、生と死、偽りと真実、善と悪など、いかんともしがたい「現実」を突きつけてくる。
大人になるとうやむやにしたくなるその現実と、このバンドは音楽でもって真正面から戦っている。
透明なFukaseの歌声を聴きながら、そのことに改めて気づかされたし、その姿がリスナーに大きな大きな勇気を与えているのだと思った。そしてこのスケールでひとりひとりにきちんと届けられる力がある。やっぱり希有なバンドだ。
明日はいよいよツアー最終日。彼らがこの「ENTERTAINMENT」にどう幕を引くのか。楽しみに待とう。(小新井)