ああ俺は異常なセンスのあるバンドに出会うと鼻血が出るほど瞬間的に逆上してしまうんだなあ、ということに気付かされたこの出会い。
秋葉原のタワーレコードの視聴機でヒステリックパニックを初めて聴いたとき僕はちょっとどうかと思うくらいうろたえてしまった。
これからどんなことを聞いて、どんな話をして、どんなインタヴューにしてやろうと、まだ何の繋がりもないのに一気に考え出してしまって、何かに浮かされたように即CDを買って家に帰って、じっくり歌詞カードを読んで、そして、腹を抱えて爆笑した。
人生を舐めきった歌詞、アホなほどにJ-POPなメロ、巨漢のギターヴォーカルが歌う意味なく澄み渡ったソプラノ、怨念のこもったグロウルーー面白きゃいいじゃんという精神がひたすら鋭いセンスでバッカバカフレージングされていく気持ちよさ、バカバカしさ。
これだよ、と僕はひとりでガッツポーズをした。

その出会いから数ヶ月。
初取材でついにがっつり話をした。
人生は舐めてもJ-POPは舐めないという明確な哲学をズビシッと持った本当に楽しい5人であった。

撮影はメイド喫茶。
本当に楽しい場所であった。
メイドさんにそそのかされるままに「にゃんにゃん楽しいにゃーん！」と騒ぎまくる僕の姿に、同行した部下、林田は思い切り引いていた。

それはともかくこのMVを観てほしい。
【MV】ヒステリックパニック - 憂＆哀
ヒスパニはCOUNTDOWN JAPANにも出てくれる。

掲載は11月29日発売のJAPANです！