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    SiMワンマン@Zepp Tokyo を観て考えたこと

    SiMワンマン@Zepp Tokyo を観て考えたこと

    ファンのことをこんなにカッコいいと呼ぶバンドはSiM以外にいない。
    ファンがむちゃくちゃカッコいいのなら、そのファンにふさわしい曲を作る。
    バンドのパワーはファンのカッコよさによって作られていく。
    そして、ファンの素晴らしさはバンドのカッコよさによって作られていく。
    もはや、対峙、という関係性を超えた一体化の関係。
    その意味において、「i AGAINST
    i」という作品タイトルは彼らの信念とメッセージそのものであり、SiMをロックシーンにおいて孤高の存在たらしめる、突き抜けて強い思想であるとあらためて思う。

    ありとあらゆる自分(怒る自分、笑う自分、踊る自分、嘘をつく自分ーー)は、すべていつも100%言い逃れのできない自分であり、それを認めることでしか前向きな実感を得ることはできない。
    それはとても当たり前の話だが、当たり前のことを真摯に続けることこそが人の言動に普遍的な力を与える。
    これもまた単なる真理なのかもしれないが、MAHの歌と言葉はそういうシンプルで強い真実に向き合うことのカッコよさを教えてくれる。

    ライヴの詳細に触れず申し訳ないが、彼らのライヴはエモーショナルで楽しいものであると同時に、神秘的なことに気づかされるような、どこか禅的な深みがある。
    そのことを今書きたかった。

    頭をフル回転させながらエッジの効きまくった音を浴び続ける時間。
    言うまでもなく、とても興奮した。
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