ライヴのポイントにバラードを置きながら、これだけ「楽しい」ライヴをやれるアーティストは本当に少ない。
バラードをただセンチメンタルに聞かせるのではなく、感情をじっくりと動かす強いエモーションがなくては、バラードで「楽しませる」ことはできない。
いきものがかりはそれをやり続けることができる稀有なアーティストだ。
いきものがかりのバラードは在り方がとてもまっすぐでしなやかなのだろう。
そして、年を重ね、その精度はますます磨かれつつある。
彼らのライヴを観ると、日々のなかで少しずつクセがついてしまう「感動の基準」のようなものが、すっとリセットされる感覚がある。
今日も、とてもそうだった。
素晴らしいステージだった。