ONE OK ROCKを観ると、ロックはそもそも全世界共通の最強のミュージックフォーマットのひとつなんだ、すごいんだ、ということをいつも思わされる。
日本のロックバンドとしての魅力を最大限のパワーで表現し、最大の評価を得たまま、いよいよアメリカへと向かっていく彼らの背中には、ただただ頼もしさを感じるしかない。
このツアーを3度も観てわかったのは、『35xxxv』というアルバムは本当に素晴らしい、ユニバーサルなロックアルバムなんだ、ということだ。
ONE OK
ROCKはこのアルバムを作るためにアメリカに渡り、たくさんのリアルな経験を吸い込んで、乾いた空気と抜けのいいメロディ、重く鋭いアンサンブルを着実に手に入れてきた。
もとよりメロディにエモーショナルな強さを持ったバンドだったが、アメリカでの制作を経て、そのエモーションは歌謡性ではなく、ブルースに根ざすものになったように感じる。
ドライで風が吹いていて、哀しみと切なさと怒りと熱が折衷されたメロディ。
それが今の4人の肝なのではないか。
そして、このツアーを経て、ONE OK ROCKはいよいよワールドスタンダードとして戦うための空気を纏い、肉体を改善しきった、という印象が残っている。
日本のロックバンドが自己の出自に誇りを持ち、同時にそれをシビアに対象化しながら、ユニバーサルなポップフィールドへと突き進んで行くーー。
ONE OK ROCKは今、その新たなる王道をいく、文字通り唯一のバンドであると、今なら迷いなく断言できる。
勢いと自信ががっちりと組みあった凄いツアーだった。
明日観る人は全力の気合を込めて目撃してほしい。
次のJAPANでまだまだまだまだ書きます。
ONE OK ROCKが唯一のバンドであるのはなぜか?幕張メッセ公演を観た!
2015.09.12 19:58