素晴らしいライブだった。
2017年の今、ロックバンドをやることのカッコよさ、今ロックを選ぶことの正しさ、ロックバンドこそが今もっとも新しく、最強のフォーマットであることを証明するーー
今のONE OK ROCKを迷いなく突き動かしているものはそんな志なのだろう。
Takaは語っていた。
ロックにすがって生きるような時代は終わったんだ。
だから俺たちがさいたまスーパーアリーナを埋めるようなバンドになった。
俺たちは曲でお前らを救おうなんて思っていない。
夢を追う姿で共に戦いたいと思わせたいんだ。
なんて新しく、そして正しい考え方なんだろうと思う。
Takaはこのツアーで「18歳」という存在に何かを託すように歌っている。
語りかけもする。
そして、このツアー全体で巨大な合唱を聴きたいと願い、あの圧倒的な歌でひとつの合唱へ導いていく。
最初から最後まで合唱が鳴り止まないこのツアーは、日本のロック史においてもひとつの重要な瞬間になっていくのだと思う。
アルバムのジャケットを含め、希望の象徴として選ばれたイエローカラー。
ライブ全体が赤い情熱と黄色い希望に染め上げられた、極めて明確なメッセージを伝える時間になっていた。
ロックを更新するのも、ロックを生き返らせるのも、それができるのは唯一、ロックバンドだけだ。
そんな当たり前のことを今あらためて思わせてくれるバンド、ONE OK ROCK。
本当に凄いバンドだ。
このツアーを経て4人はさらに強烈に支持され、その存在を際立たせていくはずだ。
大げさでなく、ものすごい瞬間に立ち会っている実感がある。