約一年ぶりのさユりのワンマンライブは、「レイメイのすヽめ」と名付けられた。
12月5日にリリースされるMY FIRST STORYとのシングル『レイメイ』からのタイトルだが、さユりにとって、黎明という言葉が今、どれだけの希望になっているのかを告げる、何かの節目のようなライブだった。
個人的に何年かぶりに観たワンマンだったのだが、MC、立ち姿、声、言葉の輪郭、ギターのプレイ、すべてが格段に逞しくなっていた。
彼女自身、この数年、深い覚悟に根ざして進化してきたのだろう。
そのことが伝わってくるようだった。
かつて、分厚いノイズに守られているようだったさユりが今ではバンドをしっかりと率い、ノイズの先端に立っている。
そのことにとても感動した。
どちらもシャープな魅力があるが、今のさユりの切実さには、観るものを救う、肯定的な生き様が刻まれている。
そういう、鮮烈な存在感を放つシンガーに、さユりはちゃんとなっていた。
これからもしっかりと彼女の旅路を目撃し続けたいと思う。
さユりのワンマンライブ「レイメイのすヽめ」を観て
2018.10.19 22:11